『おおきなかぶ』

大きな、立派な、聖護院蕪と聖護院大根-お客様が届けてくださいました。畑から抜いてこられたそのままの姿かたちを見て、思わず、子どもの頃に親しんだ、この絵本を思い出してしまいました。
福音館の長年に渡るベストセラー、きっと読まれた方も多いのではないでしょうか。
「うんとこしょ、どっこいしょ」と、くり返されるかけ声は効果的印象的で、今でも記憶に留めています。
お話もさることながら、彫刻家佐藤忠良の挿絵が素晴らしい。
ページをめくるごとに惹き込まれる、魅力的な構図。登場人物たちの装いの、なんとお洒落で素敵なこと。彫刻家らしい躍動感あふれる表現力、素描力が随所に感じられます。
幼い子どもだけでなく、大人になって読んでも楽しめる一冊、懐かしさとともに改めて感銘を受けました。

元気で健やかな蕪と大根は、ぽってりと甘く、温かいお料理でおいしくいただきました。